この本は、「医療提供者が患者から学ぶ」をコンセプトにスタートした「でんぐり返しプロジェクト」という講演会の様子を全12回分ほぼそのままの形で掲載したものです。
「でんぐり返しプロジェクト」では患者さんや家族の方が講師として登壇します。そして共通するメッセージは、「もっと患者自身を見て欲しい」というものです。
病気は必ずしも完治するものではありません。もし完治することを治療の目標にしてしまったら、患者さんは生きる希望をなくしてしまいます。実際に在宅で療養している患者さんにお話を伺った際…も、「治療そのものよりも、精神的に支えて欲しかった」とおっしゃっていました。
医療の主人公はいうまでもなく患者さんです。そして、その価値は医療提供者ではなく患者さん自身が判断するものだということを改めて考えさせられる貴重な一冊だと思います。