Publiciva : Ideas !では、PFI、指定管理者制度、市場化テストといったPPP関連のほか、医療・福祉、NPOなど、パブリックセクター、非営利分野に関連する情報を幅広く提供してまいります。
近江八幡市民病院のPFIをめぐる問題については、以前のレポート
に個人的な見解を書かせていただきました。赤字経営そのものはPFI
によるものではないことや、SPCとの契約解除は地域医療という観
点から望ましくないといったことを書かせていただきました。
この問題は、単にPFIや自治体病院といった固有の問題ではありま
せん。なぜなら、所詮はPFIや自治体病院は手段に過ぎないからで
す。大切なことは地域医療をいかに確保するのかという点です。この点
で、近江八幡市民病院は、PFIという切り口ではなく、地域医療拠
点としての役割を果たすことに早く起動修正しなければなりません。PFI
は様々な意味で今後の発展が期待される現在進行系のものです。本来の医
療という観点から近江八幡市民病院が優れた医療機関になることを期待し
ています。
横須賀市長のマニフェスト
改めて、吉田氏の作成したマニフェストを拝見しましたが、戦略がないん
ですね。うーん、役人が作るような施策の列挙になっていて、施策相互の
因果関係が分からないし、どれだけのインパクトがあるのか分からない
し、どれだけの費用がかかるのか分からないですよね。
中には、ちょっと時代遅れとも思える内容もあり、うーん、ちょっと再整
理した方が良いかもしれません。
マニフェストに対する指摘は、改めてやりたいと思います。
横須賀市長
横須賀市の新しい市長に33歳の吉田氏が当選しましたね。吉田氏が掲げ
たチェンジというキーワードに対する横須賀市民の変革に対する期待が現
れていると思います。
個人的には大変に今後のアクションに期待していますが、一方で、政策面
で漠然としている点がやや気になります。
たとえば、吉田氏が政治理念として掲げる医療や福祉分野は、今後の横須
賀市政にとって最重要課題であるはずです。中長期的な課題ではなく、短
期的な課題として取り組むべきでしょう。
こと、横須賀市の地理的な条件等からすれば、吉田氏の掲げる救急医療セ
ンターの改革に当たっては、医師確保と近隣の医療機関との連携が重要に
なります。単独で医療機能を拡充する方向だけでなく、地域の医師会を交
えて、市立病院のドメインを明確にすることが重要であると思います。
また、財政面では、市長専用車の廃止などによるコスト削減ももちろん重
要ですが、抜本的なコスト削減方策も検討すべきでしょう。たとえば、間
接部門の経費を20%削減するなどの大胆な改革を、コンサルタントの経
験を生かして、ぜひやっていただきたいと思います。
また、経済面での取組みも重要です。横須賀市は、コスト削減余地は大き
いと思いますが、永続的な都市経営を考えたときに、財源の確保が重要に
なるからです。
いずれにせよ、地方政治が大きな転換期を迎えていることを実感します。
若い市長の手腕というよりも、大胆なアイデアと市民を巻き込むムーブメ
ントを巻き起こすことを期待します。
行政分野で、完全に落とし穴になっていると思うのが教育です。
こと小学校、中学校という義務教育は、国策とも関連しているため、地方
が独自の教育を展開しづらいのが実情です。
しかしながら、教育こそが、これからの地域や日本を変えて行くために重
要な役割を果たすものであり、国に任せていてはいけないと強く思いま
す。
一方で、独自の教育プログラムを、地域全体で導入することには問題もあ
ります。
たとえば、小中一貫教育にした場合に、他の地域からの転入や、他の地域
への転出の際に、独自の教育プログラムが問題になるケースが生じるだろ
うと思います。
小中一貫はとても良いことだと思いますし、できれば高校まで受験なしで
進学できる環境を、公立学校で提供すべきと思います。
地域単位で提供される教育という特殊性を踏まえて、解決策として考えら
れることは、一部のクラスで一貫教育を導入することでしょう。
東京都では、中高一貫教育を進めています。区内応募の場合と区外応募の
場合とで選抜試験を分けていますが、区外応募の倍率は実に数十倍となっ
ています。
私立偏重の東京都にあって、公立校のこの人気は驚くべきものです。
独自の一貫教育プログラムの大きな可能性を感じます。
次回以降も教育を中心とした地域政策について考えてみたいと思います。
以前のエントリーでお知らせした、カタリバ亀戸キッチンですが、とんで
もないことになっています。
私の予想をはるかに超えています。多くの方とこのお店でお会いしていま
すが、共通していることは、ほとんどの人が政治や行政に大きな関心を
持っているということです。
特に地方政治に対する関心が高いことに驚きました。
毎晩のように、このお店で、地域の教育や経済、医療や福祉といったこと
について熱い議論が繰り広げられています。
先日もふらっと立ち寄ったという若いサラリーマンの方が、実は政治家志
望だったりと、不思議なご縁をいただいております。
ぜひ、カタリバ亀戸キッチンに気軽に立ち寄ってみてください。
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Author:tmatsuura
松浦 年洋(まつうら としひろ)
パブリシヴァ マネージングディレクター
立教大学社会学部卒。1969年生まれ。豪州ボンド大学MBA(在籍中)
1993年船橋市役所入所。総務部職員課にて公益法人派遣制度の導入等に従事した後に厚生労働省(医政局指導課)出向。厚生労働省では、主に医療法人制度の見直しを始めとする医業経営改革に従事し、病院PFI、医療機関債の創設、病院会計準則の見直し等を経験。船橋市役所復帰後は、人事評価制度の見直し、お客様の声データベースの構築等を経て、船橋市が平成20年開院を目指し整備を進めている「船橋市立リハビリテーション病院」の運営企画業務を担当。平成19年4月より企画部企画調整課 副主査。

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